説明しよう!
攻殻機動隊とは…近未来SFサイバーパンクアニメである!
ん?ジャンルで説明するとこんなにもB級感あふれるチープな響きになってしまうのか…
これでは筒井康隆の小説をSFショートショートと紹介するようなものである。
やり直そう!
攻殻機動隊とは、近未来SF人間哲学アニメである!
かのマトリクスがこのアニメから生まれた程の、まさに日本を代表する傑作アニメ。
その設定の妙、登場人物の魅力、ストーリー展開の巧みさは今だに多くのフォロワーを生み出し続ける
手塚治虫も大絶賛の作品なのである!(生きていれば)
アニメと言ったが、2クールからなるアニメシリーズが2本。とその続編の映画が1本。
その前にはシリーズ監督の師匠とも言うべき押井守監督による映画が2本。
更にその前には、士郎正宗氏による漫画の原作が2冊とデータ集が1冊出ている。
そして今、新たなるOVAシリーズが始動しているのであるが…
原作がまず難解なのに、そこにブレードランナーを足したような押井監督作品は
視聴者を完全に置き去りにするので、ひとまずは入門編であるテレビシリーズ
Stand Alone Complexをオススメしたい。
故にアニメと言っておく。
このシリーズ、見始めると1話、2話、3話と
「このような事件が起きました」→「このような対処をして解決しました」
という刑事ドラマのような単調な流れに、近未来という舞台もあいまって
あまりSFが趣味でない人は乗らない事うけあい。
へえ~、そう?ぁはいはいはい。てな具合に軽く見ておいて結構だ。
劇中、用語の説明は一度も出てこないので注意が必要だがw
(ただし、セリフだけは注意して聴いておいてほしい)
しかしながら、4話、5話と進むにつれて、
あれ?この事件どういう意味だ?とか
この事件って解決してなくない?といった
疑問符が大量に出てくると同時に、見る気を失う人も大量に出てくる事うけあい。
それでも結構。疑問符だらけのまま(セリフを忘れないように)先に進んでほしい。
そして迎える第9話!今まで何とかついてきていた視聴者をも
完全に振り落とすような意味不明の話が、レイプするかの如く挿入される!
この話で振り落とされないように括目せよ!
ガンペリーからミハルが振り落とされたらカイさんだって悲しむだろう?
必死になって喰らいついて見てほしい!
セリフに注意していれば、これはアバター同士が喋っている
チャットルームだという事に気がつくはずだ。
いわばアバターによるニコ生チャットルーム!
まだスマホやらニコ動やら世に出ていない2000年、誰も電脳化していない
その当時において、いや原作まで遡ると80年代において、
この表現はプリンスの音楽のように先を行きすぎている!!
そしてそして、10話以降のストーリー展開たるや!
今まで解決しなかった事件、意味のわからなかった言葉たちが
ズッギュゥゥン!ドッギャァン!といった効果音を出しながら
まるでオーパーツのように見事にハマっていくのだ!
さながら赤壁の戦い以降の展開よろしくどこまでも登ってゆくテンション!
そして最終話に向かって「人間とは何か」「魂はどこにあるのか」
などの疑問を投げかけつつ、涙すら禁じえない高みへと登って物語は終結する。
いやぁお見事…監督、さすがにあんたぁ神を名乗る山師だけの事はある。
脱帽だよ…笑い男も帽子を脱ぐさw
「このストーリーを並列化できれば、きっと貴方もゴーストが囁くようになるわ」
って少佐も言ってたからなぁ(妄想)
ではでは…
#ピンクパンティー ムジナでした